熊野筆の作り方(その1)


熊野筆の作り方は、大きく12の工程に分けることができます。

1.選毛(せんもう)・毛組み(けぐみ)
2.火熄斗(ひのし)・毛揉み(けもみ)
3.毛そろえ
4.逆毛とり、すれ毛とり
5.寸切り(すんぎり)
ここまでの工程をまとめて下仕事と呼びます。

6. 練り混ぜ(ねりまぜ)
7. 芯立て(しんたて)
8. 衣毛巻き(ころもげまき)
9. 糸締め(いとじめ)
これらの工程をまとめて台仕事と呼びます。

10. くり込み(くりこみ)
11. 仕上げ
12. 銘彫刻(めいちょうこく)
これらの工程をまとめて仕上げと呼びます。

熊野筆の製造工程で最も大切なのは、材料の原毛を選び仕分けして、作成する筆の性質に応じて混ぜ合わせる工程です。
熊野の筆作りの職人は、永年鍛え抜いた目と指先の感触を頼りに、一本一本丹念に仕上げていきます。

次回は一つ一つの工程について説明させて頂きます。